携帯がつながらないほど山深い山頂。
その山頂に広がる黄金色に色付き始めた湿原を眺める至福の時間。
穏やかに吹くそよ風がとっても気持ちいい。
後世にいつまでも守り続けていきたい場所。
日本百名山著者の深田久弥は、以下のように述べている。
「もし苗場が平凡な山であったら、ただの奥山として放っておかれただろう。ところがこれは人の目を惹かずにはおかない。そして一ぺんその山を見たら、その名を問わずにはおられない特徴を持っている。すぐれた個性は、どんなに隠れようとしても、世にあらわれるものである。」
祓川(はらいがわ)登山口メモ
■ アクセス:林道を30分ほど進む。進むのがいやになるほど狭い。 ■ 駐車場:無料 30台くらい停められる ■ トイレ:あり(水洗、紙あり) ■ 自動販売機:なし ■ 備考:和田小屋に登山届提出用の紙あり。和田小屋、山頂ヒュッテにもトイレあり
見どころ
広大な山頂湿原
祓川コースルートメモ
■ 実コースタイム: 登り3時間50分【8:10-12:00】 下り3時間10分【13:30-16:40】 登り: 駐車場-(30分)-和田小屋-(45分)-下ノ芝-(35分)-中ノ芝-(30分) -神楽ヶ峰-(20分)-雷清水-(30分)-雲尾坂-(30分)-苗場山山頂 下り: 苗場山頂-(80分)-上ノ芝-(40分)-下ノ芝-(70分)-駐車場
2015年9月の話
自宅から登山口までは約4時間(午前3時半→午前7時半)
狭い林道をびくびくしながら進み、なんとか駐車場が埋まる前に到着。
ほとんど寝ずに出発するので、登山口に付く頃には大抵いつもぐったり。でも今回は意外と元気だった。
天気が回復することに期待して、8時10分登山開始。
和田小屋までは、登山道と舗装された林道が選択できる。
登山道はぬかるんでるからか、それとも近いのか、大抵の人は皆林道を歩いていた。
自分たちも先鋒に合わせてついていく。
和田小屋からはしばらく登りやすい傾斜がずーっと続いていた。
中ノ芝に出ると視界が開け、色付き始めた紅葉が綺麗。
ベンチが設けられており、ちょうど良い休憩ポイント。
更に登っていき、股スリ岩を越えると緩やかな下りから稜線歩きになり、ほどなく神楽ヶ峰へ。
神楽ヶ峰は苗場山が綺麗に見える絶景ポイントだが、雲に覆われていた。
気落ちしながら富士見坂を下ってくうちにだんだんと雲が薄くなり、苗場山の全貌がちょっとずつ見えてきてくれた。
途中、水場である雷清水を味見。
そしてさらに下るとお花畑。
7月中旬がピークのようで、9月下旬では花はまばら。
ここから見上げる苗場山の斜面は、雲尾坂と呼ばれかなりの斜度。
雲尾坂は、見た目通りの心臓破りの急登。
この急登を15分登りきると、いよいよ麦草色の山頂湿原がお出迎え。
さらに進むと山頂。晴れ間が見えてきてくれた。
登頂。標高2145m
今年2座目、通算15座目の日本百名山登頂。
山頂は樹々にはばまれ展望はない。
その後、山頂ヒュッテにある外のベンチでゆっくりと休憩。
広大な湿原を眺めるのがとっても気持ちがいい。
いつまでも居たくなる。
この日はシルバーウィークということもあり、山頂ヒュッテである苗場山自然体験交流センターは予約で満員。
とっても山深いので、星空もさぞかし綺麗なことだろう。
下山後には、道の駅みつまたの隣にある「街道の湯」へ。
まさに苗場山登山者のために作られたと感じるような場所にある。
車で10分ほど離れた場所にある貝掛温泉もとっても魅力的なようだ。
苗場山はまた登りたくなる山だった。
ただ、祓川の駐車場への林道はちょっと怖いので、
今度登るときは、反対側から登る小赤沢コースを利用してみたい。
苗場山自然体験交流センター 街道の湯
36.859073
138.710756
13
20150920.kml